もくじ
はじめに
こんにちは、ドラム講師の辻川郷です。 今回はドラムを演奏する上でとても大切な4つの基本ストロークについて解説していきます。この4つの基本ストロークを組み合わせ色んなフレーズやグルーヴを演奏していくことになります。「自分の演奏、なんか平坦な感じがしてかっこよくないなあ」と感じている方はこの4つの基本ストロークがうまくいっていない可能性が非常に高いです。是非習得していただきたいテクニックです(^^)
少し長いですが、まずはこの動画を見てください。
4つの基本ストロークとは
4つの基本ストロークはフルストローク、ダウンストローク、アップストローク、タップストロークのことを指します。それぞれどんな叩き方をするのか見ていきましょう。
ダウンとアップの重要性
この4つのストロークを習得する上でもっとも大事なのは、ダウンとアップを理解することです。ダウン状態とアップ状態はおおよそ次のことを指します。
※ダウン状態…打面からスティックまでの距離がおおよそ3cm以内。
※アップ状態…スティックの高さがおおよそ自分の顎くらいの高さ。
打面にヒットしたあと、しっかりこの二つができているかを確認しながら練習していってください。以下の項目でも触れていきます。
フルストローク
01:53~ (YouTubeでの再生時間です。クリックするとフルストロークの位置に飛べます。以下略)
アップ状態から打面にヒットした後アップ状態に戻る動作のことをフルストロークと言います。連続する手で大きい音を出すときに使うストロークです。打面にヒットしたときのリバウンドに乗っかってそのまま元の位置に戻るような感じです。これは比較的習得しやすいと思います。
ダウンストローク
02:43~
アップ状態から打面にヒットした後ダウン状態で止まる動作のことをダウンストロークと言います。フルストローク同様大きい音を出すときに使うストロークですが、ヒットした後にダウン状態で止まれるかが最も重要なポイントです。ヒットした後、しっかり3cm以内で止まれているか確認しながら練習してください。止まるときに、ヒットした手をギュッと握りこむのではなく、自動車のサスペンションのように衝撃を「いなす」「吸収する」ことを心がけてください。止めたいので握りたくなるのですが、反対です。止めるために握りこまずに「いなす」「吸収する」のです。ここがダウンストロークの最も難しく、重要なところです。動画を見ながら丁寧に練習してください。(一番早いのは直にレッスンを受けることです(笑))
アップストローク
04:24~
ダウン状態から打面にヒットした後アップ状態まで上げる動作のことをアップストロークと言います。これは主に小さい音を出すときに使うストロークです。必ずスタート地点がダウン状態になっていることを確認してから始めてください。適当に上がった状態から始めると音量が上がってしまいます。肘が釣り針に引っ掛けられ、釣り人に肘だけ引き上げられる気分です。その時に腕の力を抜いているとスティックが下を向きます。その反動で打面に「勝手に当たり」ます。つまり、叩こうという気持ちは一切ありません。腕引き上げられてスティックの先が勝手に当たっちゃった、って感じです。アップストロークは「力を抜き」、「肘から上げる」ことが重要です。動画を見ながら丁寧に練習してください。(一番早いのはry
タップストローク
06:30~
ダウン状態からヒットした後ダウン状態に戻る動作のことをタップストロークと言います。これは様々なやり方があって、小さい音が出ていてストローク量が少なければそれでいいと僕は思っています。指でコントロールするパターン、手首でコントロールするパターン、反対の手の反動でコントロールするパターン、、、様々なパターンがあります。これも腕の力を抜いていることが大事です。
練習するときのポイント
打面から3cmというのはあくまでも目安です。最初はその目安を目標に練習すればよいでしょう。ダウンストロークとアップストロークの音量差がなるべく大きくなるように練習すると良いです。ダウンストロークの音量はそこまで大きくなくてもいいですが、アップストロークとタップストロークはなるべく小さな音になるように練習してください。小さい音が出せることは大きい音を出せることよりも重要なことです。
アクセントを縦横無尽に操る
11:20~
これらの4つのストロークを適当に組み合わせて16分音符のシングルストロークでちょっとしたフレーズを叩いてみてます。アクセントコントロールがない16分音符はべたっとした感じになりますが(もちろんそれが良いときもあります)、4つの基本ストロークを的確に使ってアクセントコントロールがなされたフレーズは非常に音楽的に聴こえてきますね。
終わりに
今回はドラムを演奏する上で最も重要な4つの基本ストロークについて解説しました。この4つの基本ストロークが使えるか使えないかで演奏の良し悪しが如何に変わってくるかは、もうここまで読まれた方は十分にお分かりかと思います。動画のタップストロークのところで少し触れましたが、タップストロークはゴーストノートを演奏する際にものすごく重要です。フィルインへの応用が真っ先に思いつきますが、このように8ビートや16ビート、スウィングやシャッフルなどのリズムを演奏するときにも、この4つのストロークは常に使います。さあいっぱい練習してこの4つのストロークを身に付けましょう!!このブログを見たことで、皆様が目指したいドラムに少しでも近づたのなら幸いです。